上腕骨顆上骨折
上腕の顆上部で肘頭窩・鈎突窩・橈骨窩など、
骨膜が薄くなった部分(三味線撥状で骨の薄い所)で骨折
する関節包外骨折です。
5歳から12歳の小児の左肘(2~3対1)に頻発し、
臨床的には伸展型骨折95%と屈曲型骨折に分類され
伸展型骨折が多発します。老人、高齢者は屈曲型が多いです。
特徴
①両顆の上方で骨折することから顆上骨折という。
②上位型と下位型(遠位型・近位型)がある。
③幼少年期に多発する。
④3~10歳、特に5~8歳が最も多い。
⑤肘関節周辺の骨折では60%を占める。
⑥神経損傷(正中、橈骨神経損傷)に注意を要す。
⑦小児の左肘(2~3対1)に頻発する。
⑧形態的変形は内反肘が多い。
⑨阻血性拘縮の好発部位である。
原因
①伸展型骨折…肘関節伸展位で手掌を衝いて転倒の際に、
前腕は回内し肘は過伸展する為肘頭は強く
肘頭窩に当たりこれが支点となり肘関節部に強力な前方凸の屈曲力が働き、
屈曲骨折第二型の発生機序をとって発生する。多発95%
②屈曲型骨折…肘関節屈曲位で転倒して肘を衝いた際に、
肘関節部に強力な後方凸の屈曲力が働き、屈曲骨折第二型の機序により発生する。稀発5%
*解剖学的弱点
上腕骨下端部は骨幹部長軸に対して前方へ約45°弯曲し、
しかも顆部は扁平で厚さが最も薄く局所の抵抗の弱い小児では容易にこの型の骨折をきたすことになる。
骨折線の走行と転位
①伸展型骨折
骨折線の走行…前方から後上方へ走る
骨片転位 近位骨片…前方へ
遠位骨片…後上方へ転位する
(且つ側方、内方に周転位する)
②屈曲型骨折
骨折線の走行…後方から前上方へ走る
骨片転位 近位骨折…後方へ
遠位骨折…前上方へ転位する
前後面(前額面)の転位は臨床上重要である
症状
幼少年が転倒し肘関節部に腫脹・疼痛・変形、
機能障害を訴えて来院した際はまず本骨折を考えます。
①腫脹…肘関節全体に腫れ上腕径が増大し、
内側又は外側に遍在することは少ない。(触診して硬結
のあるときは骨折として扱う}水泡形成することがある。
②疼痛…自発痛・運動痛・限局性圧痛ともに著明
③機能障害…肘関節の屈伸運動不能、前腕回旋運動制限
④異常可動性・軋轢音…ともに骨折部に著明
⑤変形
伸展型骨折…遠位骨片が肘頭とともに後方へ転位し、
近位骨片は肘関節付近で前方に突出するため肘関節後方脱臼の外観と類似する。
屈曲型骨折…遠位骨片が前方へ転位し、近位骨片が後方へ転位しているため、外観上前腕が長く見える。
⑥厚さと幅の増大…短縮転位すると厚さが、側方転位すると幅が増大する
⑦神経損傷…近位骨折片の屈側で損傷することが多い
(橈骨・正中神経特に前骨間神経)
⑧皮膚損傷…近位骨折片の屈側で損傷することが多い
⑨皮下出血…前内側または前外側に現れる(近位骨折の転位した位置に出現することが多い)
⑩患肢の肢位…前腕回内位、肘関節屈曲位で、健肢で支えるか三角巾などで吊って来院する
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