鎖骨骨折
鎖骨骨折は頻度の多い骨折で全骨折の10~15%を占めます。目立ちやすい部位に存在し美容上の問題を残しやすく、また重要な神経・血管群に近接しているため重篤な合併症をきたすこともあります。上肢帯および肩関節運動の影響を受けやすく、古来「整復は容易であるが整復位保持が困難な骨折」として知られ治療上問題の多い骨折であります。幼少児から老人まで何れの年齢にも発生し、特に小児では小児全骨折の15~20%を占めると言われています。4:1ないし2:1で男性に多く左右はほぼ同数であり介達外力によるものが90%以上を占めます。外3/1部10~15%、中1/3部80~90%、内1/3部2~5%と圧倒的に中1/3部の骨折が多いです。
1、鎖骨骨折の頻度の高い理由
①鎖骨は人体の骨格中、最も早く膜内骨化する。(胎生約5週)
②鎖骨は上肢と体幹を結合させる唯一の骨である。
③鎖骨は種々の外力(衝撃)を受けやすい。
原因
鎖骨は構造上から先在性のものでありますが、
頚部が保護作用を司るため直達外力による骨折は極めて少ないほとんどが、
介達外力(80~90%)によるもので次の事が考えられます。
①肩関節及び上腕を外転位、肘関節伸展位で手掌を突いた際、
介達外力の外力が鎖骨長軸方向に作用して、
鎖骨の力学的に最も弱くS字状した弯曲の強い中、外1/3の境界面に屈曲作用が生じ発生する。
②直達外力ではサッカー、落馬、落車。
③鎖骨直下に在る第1肋骨が槓桿の支点となり発生する。
④筋自体の急激な収縮によるもの。
⑤まれに分娩骨折を見る。
定型的骨折(鎖骨中・外1/3部境界部骨折)
この部に骨折が多い理由
①鎖骨は中1/3部外反分部で弯曲度が最も強く介達外力を受けた際剪断力が集中しやすい。
②この部は筋、靭帯などによる補強が最も少ない部位である。
③この部は最も細く長軸に平行な骨梁が少なく骨質量も最も少ない部位。
④この部が胎生期に生ずるとされる2個の化骨点の結合部であることも関係あるかも?
定型的鎖骨骨折の症状(鎖骨中・外1/3部境界部骨折)
①頭部を患側に傾けかつ顔を反対側に回旋胸鎖乳突筋の緊張を和らげ疼痛を防ぐ肢位
②骨折部の腫脹、限局性圧痛、変形(上方凸)、骨折部の異常可動性、軋音
③転位
遠位骨片→前下方 }肩は下がって
近位骨片→後上方 }前内方に向かい
大小胸筋→短縮(騎乗)}患側肩は肩幅は狭く見える
④患側上肢を胸壁に密着させ腱側上肢で把持し、患側肩は下垂する
⑤三角筋付着部の骨折であるためと疼痛のため患側上肢屈曲(挙上)不能⇒機能障害
⑥骨折片転位が高度なる時は、稀に腋窩神経麻痺を起こすことがある
⑦後方から視ると、患側の肩甲骨は外転、外旋する
⑧鎖骨は皮膚直下にあるので変形・腫脹・限局性圧痛は著明でしばしば皮下に突出した骨折端を触知し得る
合併・続発・後遺症
①肋骨骨折・胸腔内損傷(稀に血胸、気胸)
②鎖骨下動脈・動脈、腕神経叢
③関節拘縮、筋委縮
④偽関節(保存1%、観血3~10%)
⑤変形治癒(多発、美容上)
⑥変形性関節症(外端骨片、肩鎖関節)
無血療法の限界点
1、転位が大きくて整復が困難なもの
2、整復後の固定保持が困難のもの
3、周囲の組織損傷(血管・神経損傷)が強いもの
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