アキレス腱断裂
(1)発生機序:大部分は介達外力で発生します。
①下腿三頭筋の不調和運動、下腿三頭筋の急激な伸張性収縮の強制により発生します。
②アキレス腱の退行性変性に基因する事が多いです
(2)好発
①30~40歳代に多い(若年者では炎症による疼痛の方が多い)
②踵骨付着部より2~4㎝中枢のアキレス腱狭小部で発生する事が多いです。
(次いで筋腱移行部)
(3)症状:
①アキレス腱を殴打されたような衝撃(断裂音を聞く事も多い)
②断裂部の陥凹と圧痛
③疼痛は比較的少なく、歩行可能だが不安定感を訴えることが多いです。
④トンプソンテスト陽性
⑤足関節の底屈は可能(足指屈筋群⇔つま先立ちは不能)
(4)治療:
①足関節自然下垂位、膝関節軽度屈曲位で大腿中央~中足部まで副子固定
②症状の経過に合わせ良肢位にし膝下~中足部まで固定をやり直す
③物理療法、手技療法…伸筋の萎縮防止と腱延長による底屈力低下の防止
④運動療法…等尺運動→自動運動、抵抗運動、荷垂歩行へ
(腱の癒合状態に注意)
⑤つま先立ちは6週間禁止し、6ヶ月間は腱の再断裂に注意してください。
※アキレス腱はパラテノンを介し直接血行が得られる
→他の腱に比し修復が旺盛
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