胸郭出口症候群
1)胸郭出口症候群とは?
①腕神経叢(腕の方に伸びている神経)・鎖骨下動脈が以下の部分で
筋肉により圧迫される疾患の総称名です。
斜骨筋三角→斜角筋症候群
肋鎖間隙→肋鎖症候群、過外転症候群
小胸筋下層→過外転症候群
頚肋→頚肋症候群
※頚肋・・・第7頚椎横突起の先天的延長(肋骨のようになっている)
②圧迫されるメカニズム
奇形:頚肋、第一肋骨、後天的異常(鎖骨骨折後の変形)など
機能障害:肩甲骨の動きの異常など
2)どのような方がなるの?
首が長くなで肩の女性(男性の2~3倍)で特に20代に多いです。
3)症状は?
手指、腕→しびれ、熱、冷感、脱力感
首、肩、肩甲骨、前胸部→うずくような痛み
鎖骨下動脈の筋肉による圧迫→疼痛、重苦感
4)診断は?
徒手検査により陽性 ※テスト法は以下の通り
アドソン・テスト(陽性:斜角筋症候群)
患者に座位をとらせ、頚部伸展し患側に回旋させ、深呼吸して息を止めさせ橈骨動脈を触知
エデン・テスト(陽性:肋鎖症候群)
患者に座位をとらせ、上肢を後下方に牽引して橈骨動脈を触知
ライト・テスト(陽性:過外転症候群)
患者に座位をとらせ、上肢を90°外転、外旋させた位置から水平伸展させ橈骨動脈を触知
アレン・テスト(陽性:過外転症候群、頚肋症候群、斜角筋症候群)
ライト・テストの肢位で更に頚部を左右に回旋させ橈骨動脈を触知
モーリー・テスト(陽性:斜角筋症候群)
斜角筋三角部を母指で圧迫し局所の痛みと上肢への放散痛を確認
5)治療は?
鎖骨下動脈や腕神経叢を圧迫している筋肉を緩めていき、痛みや・シビレを除去します。
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